電子帳簿保存法(11)

 

 

 

 

 

 

問52 スキャナの読取サイズよりも大きい書類を受領した場合、その書類を分割するなどしてスキャナで読み取ることでも差し支えないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回答

 

 ディスプレイの画面及び書面に規則第3条第5項第6号の要件を満たし、整然とした形式かつ原稿と同程度に明瞭な状態で、速やかに出力することができれば、どのような入力方法でも差し支えありません。

 

 

 

 

解説

 

 

 規則第3条第5項第2号イ及びハにおいて、国税関係書類を読み取るに当たっての要件として200dpi以上、赤・緑・青それぞれ256階調以上及び書類の大きさに関する情報を保存することを規定していますが(同条第6項に規定する国税関係書類の場合は、いわゆるグレースケールで保存することが規定されており、また、書類の大きさに関する情報を保存する要件はありません。)、その他は特に規定していませんので、

 

 1頁の書類が2頁にまたがるなど、分割して出力されることなく原稿と同程度の出力ができる保存方法として規則第3条第5項第6号の要件を満たしていれば、入力方法については問わないこととされています。

 

  したがって、本来はディスプレイに出力する際にファイル等が分割されることなく整然とした形式で出力することが必要であり、また、仮にA3の書類であれば当然にA3が出力できるプリンタ及びA3サイズの用紙を備え付けるべきですが、たまたま備え付けられているプリンタの最大出力サイズより大きい書類を1枚受領したときは、スキャン文書と元の書類の両方を保存することで差し支えありません。 

 

(注) 備え付けられているスキャナがA3サイズに対応していないからといって、国税関係書類を複写機などで縮小コピーしたものをスキャニングすることは、法第4条第3項に規定する国税関係書類に記載されている事項をスキャニングすることには当たりません。