電子帳簿保存法(9)

 

 

 

 

 

 

 

問48 平成27年度の税制改正前の電子帳簿保存法取扱通達4-27(読み取る際の意義)が廃止されています。この通達では、タイムスタンプは「スキャナで読み取った後24時間以内」に付せばよいこととされていましたが、この取扱いは改正後でも同様となりますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回答

 

 

 

 平成27年度の税制改正後のスキャナ保存の要件を適用する場合には、当該通達は既に廃止されているため、適用はなく、タイムスタンプについては、国税関係書類をスキャナで読み取った際にタイムスタンプを付す必要があります。

 

 

 

 

 

解説

 

 

 

 平成27年度の税制改正前の電子帳簿保存法取扱通達4-27(読み取る際の意義)については、スキャナで読み取った際に一の入力単位ごとの電磁的記録の記録事項に電子署名を行うこととされ、タイムスタンプは個々の国税関係書類をスキャナで読み取った日(電子署名を行った日)を特定するために付すものとの位置付けでした。

 

  旧通達4-27は、このタイムスタンプを付す場合には、スキャナで読み取った後24時間以内であっても、電子署名によりスキャナで読み取った日を特定することができることを踏まえ、これを前提に制定された通達でした。

 

  また、電子署名に係る「スキャナで読み取る際」の意義などについて、従前は、原則として国税関係書類をスキャナで読み取り、正しくスキャニングされていることを確認した都度、電子署名を行うこととしていたところです。

 

  今般、平成27年度の税制改正によりこの電子署名の要件が不要とされ、タイムスタンプを付す場合の「スキャナで読み取る際」についても、改正前の電子署名と同様に、原則として国税関係書類をスキャナで読み取り、正しくスキャニングされていることを確認した都度、タイムスタンプを付すことが必要となります(規則35二ロ)。