蟻の正義 Do the right thing ? (11)





本日は第3章 なんで他人のために働くの? から





 

 

 他者のために自らを犠牲にして働くようなワーカーはどうして存在するのか?アリやハチはなぜ真社会性に進化したのか?

 

 

 

 W・Dハミルトン先生は「血縁選択説」を発表した。

 

 

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b:女王を助けることにより相手の産む子供の数が増える量

r:自分と相手が遺伝子を共有している度合、血縁度

c:相手を助けなかった場合に自分が産める子どもの数の変化分

 

 

 

「進化は将来の世代に残る遺伝子数を最大化するような形で起こる」(自然選択説 ダーウィン)

 

 

 

 血縁度の高い他の個体を助けると単独で子を産むより遺伝子が伝わる確率が高い。

 

 

 

 

 しかし現在ではハミルトン則は検証できていない。

 

 

 

 トリヴァース先生の仮説(1976年)、真社会性昆虫は血縁選択を行っている、それは2000年代に数多く検証された。

 

 

 1980年頃から、群選択説も議論されるようになった。ここでは、群形成の効果が実際は血縁選択の効果より大きいのではないかということが仮説となっている。そこでは生存率や捕食者に対する抵抗力といったパラメーターを大幅に改善する効果がある。

 

 

 血縁選択モデルでは群の効果は所与とされ、群選択モデルは個体の適応度が個体間競争と群間競争に分割され、群内の個体の血縁関係が明示されない。

 

 

 群と血縁はともに包括適応度を測るために不可分である。

 

 

 

 多くの利益をあげる行動のみが進化する。

 

 

 

 

 

 私見、現況のグローバリズムといわれる「自由貿易」も米国のグローバリズムであって、ここでの「自由」は米国の自由であって、「米国群」の政策であり、TPPもそういった側面からとらえられるのは首肯できる。中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の登場は、米国群が主導してきた戦後の国際金融体制の綻びを意味する。

 アジアの片隅の渋谷の週末は多くの外国人や新社会人や真社会人で溢れかえり、再び熱を帯びてきているように思えた。それは単なるお祭りなのか・・・?