本日は第2章、経済成長ー幻想と現実
人口による経済成長は将来もっと低くなるらしい。
資本収益率、経済成長率の違いが社会的格差の構造や力学に対し影響を与える。
経済成長が個人の能力や適性を明らかにするというのは眉唾である。
富みに基づく社会は、安定した通貨条件と結びついていた。
安定した通貨参照点が20世紀に失われた。
以下私見、貨幣はトランプでいうところのジョーカーである側面を持ち、何にでも交換可能と考えられる可能性もあるが、それは時としてババ抜きのババであり、何にも交換不可能な可能性を有している。
通貨が安定するかしないかは共同幻想が安定して流通するか否かである。
国家も共同幻想的な側面を有しているが、貨幣と同列に考察すべきものではないのかもしれない。そこに守り保つべき哲学的な思考がなければ、単なる紙切れあるいは単なる幻想にすぎないと筆者は考える。