酒税(2)

 

 

 日本から輸出される酒類は近年増加傾向にあり、平成25年の酒類の輸出金額は、251億円と、現在の品目分類による比較が可能である昭和63年以降で過去最高を記録し、10年前(平成15年)の輸出金額110億円の約2.3倍となっています。特に、清酒については平成15年が39億円、平成25年が105億円と、約2.7倍となっています。

 

 

 

 

 清酒とは、吟醸酒、純米酒、本醸造酒をいい、それぞれ所定の要件に該当するものにその名称を表示することができます。

 なお、特定名称は、原料、製造方法等の違いによって8種類に分類されます。

 

 

 

 

 吟醸酒の使用原料は米、米こうじ、醸造アルコールで、精米歩合は60%以下、こうじ米の使用割合は 15%以上、香味等の要件は吟醸造り、固有の香味、色沢が良好となっています。

 

 

 

 

 精米歩合とは、白米のその玄米に対する重量の割合をいいます。精米歩合60%というときには、玄米の表

層部を40%削り取ることをいいます。

 

 米の胚芽や表層部には、たんぱく質、脂肪、灰分、ビタミンなどが多く含まれ、これらの成分は、清酒の

製造に必要な成分ですが、多過ぎると清酒の香りや味を悪くしますので、米を清酒の原料として使うときは、

精米によってこれらの成分を少なくした白米を使います。

 

 ちなみに、一般家庭で食べている米は、精米歩合92%程度の白米(玄米の表層部を8%程度削り取ります。)ですが、清酒の原料とする米は、精米歩合75%以下の白米が多く用いられています。

 

 特に、特定名称の清酒に使用する白米は、農産物検査法に基づく農産物規格規程によって、3等以上に格付けされた玄米又はこれに相当する玄米を精米したものに限られています。

 

 

引用文献、前掲書