確定申告の作法(10)

 

 

 私はバブルサラリーマンです。スーツは1着20万円以下のものを買ったことはないし、クライアントの接待費も月10万円以上は使っている。この費用って特定支出控除になって、税金戻るんだよね??

 

 

 

 いえ、特定支出に係る勤務必要経費(図書費、衣服費、交際費)については、65万円までを限度として計算することとされています。

 

 

 

 

 

 

所得税法 第57条の2  給与所得者の特定支出の控除の特例

 

 

 

 

 

 居住者が、各年において特定支出をした場合において、

 

 その年中の特定支出の額の合計額が次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額を超えるときは、

 

 その年分の給与所得に規定する給与所得の金額は、

 

 その超える部分の金額を控除した金額とする。

 

 

一 その年中の給与等の収入金額が1500万円以下である場合 給与所得控除額の2分の1に相当する金額

二 その年中の給与等の収入金額が1500万円を超える場合 125万円

 

 

2 前項に規定する特定支出とは、

 

 居住者の次に掲げる支出

 

 (その支出につきその者に係る給与等の支払をする者(以下この項において「給与等の支払者」とい

  う。)により補填される部分があり、

 

 かつ、

 

 その補填される部分につき所得税が課されない場合における当該補填される部分を除く。)をいう。

 

 

一 その者の通勤のために必要な交通機関の利用又は交通用具の使用のための支出で、

 

  その通勤の経路及び方法がその者の通勤に係る運賃、時間、距離その他の事情に照らして最も経済的か

  つ合理的であることにつき財務省令で定めるところにより給与等の支払者により証明がされたもののう

  ち、一般の通勤者につき通常必要であると認められる部分として政令で定める支出

 

 

二 転任に伴うものであることにつき財務省令で定めるところにより給与等の支払者により証明がされた

  居のために通常必要であると認められる支出として政令で定めるもの

 

 

 

三 職務の遂行に直接必要な技術又は知識を習得することを目的として受講する研修(人の資格を取得する

  ためのものを除く。)であることにつき財務省令で定めるところにより給与等の支払者により証明がさ

  れたもののための支出

 

 

 

四 人の資格を取得するための支出で、その支出がその者の職務の遂行に直接必要なものとして財務省令で

  定めるところにより給与等の支払者により証明がされたもの

 

 

五 転任に伴い生計を一にする配偶者との別居を常況とすることとなつた場合その他これに類する場合とし

  て政令で定める場合に該当することにつき財務省令で定めるところにより給与等の支払者により証明

  された場合におけるその者の勤務する場所又は居所とその配偶者その他の親族が居住する場所との間の

  その者の旅行に通常要する支出で政令で定めるもの

 

 

六 次に掲げる支出(当該支出の額の合計額が65万円を超える場合には、65万円までの支出に限る。

  で、その支出がその者の職務の遂行に直接必要なものとして財務省令で定めるところにより給与等の支

  払者により証明がされたもの

 

 

  イ 書籍、定期刊行物その他の図書で職務に関連するものとして政令で定めるもの及び制服、事務服

    の他の勤務場所において着用することが必要とされる衣服で政令で定めるものを購入するための支

    出

 

 

  ロ 交際費、接待費その他の費用で、給与等の支払者の得意先、仕入先その他職務上関係のある者に対

    する接待、供応、贈答その他これらに類する行為のための支出

 

 

 

3 第1項の規定は、確定申告書、修正申告書又は更正請求書(次項において「申告書等」という。)に第1

 項の規定の適用を受ける旨及び同項に規定する特定支出の額の合計額の記載があり、かつ、前項各号に掲

 げるそれぞれの特定支出に関する明細書及びこれらの各号に規定する証明の書類の添付がある場合に

 り、適用する。

 

 

 

4 第1項の規定の適用を受ける旨の記載がある申告書等を提出する場合には、同項に規定する特定支出の支

 出の事実及び支出した金額を証する書類として政令で定める書類を当該申告書等に添付し、又は当該申告

 書等の提出の際提示しなければならない。

 

 

 

 

5 前各項に定めるもののほか、第2項に規定する特定支出の範囲の細目その他第1項の規定の適用に関し必

 要な事項は、政令で定める。