甲は平成24年中に甲を被保険者とする生命保険契約について、甲の夫乙から甲へと契約者変更をしました。
この場合生命保険契約に関する権利の贈与があったものとして、その権利の価額に相当する金額について新しく契約者となった者に対し、贈与税の課税が行われることになりますか。
相続税法は、保険事故が発生した場合において、保険金受取人が保険料を負担していないときは、保険料の負担者から保険金等を相続、遺贈又は贈与により取得したものとみなす旨規定しており、保険料を負担していない保険契約者の地位は相続税等の課税上は特に財産的に意義のあるものとは考えておらず、契約者が保険料を負担している場合であっても契約者が死亡しない限り課税関係は生じないものとしています。
したがって、契約者の変更があってもその変更に対して贈与税が課せられることはありません。
ただし、その契約者たる地位に基づいて保険契約を解約し、解約返戻金を取得した場合には、保険契約者はその解約返戻金相当額を保険料負担者から贈与により取得したものとみなされて贈与税が課税されます。